横浜・野島公園の海岸清掃に参加しました(2020/8/22)
2020年8月22日、横浜市のボランティア市民団体「海をつくる会」(以後、海会)の海岸清掃に行ってきました。海会では日本の各地で海岸・海中清掃を行いゴミのデータを取るほか、アマモを増やす活動やアサリの資源調査を行なっています。
今回お邪魔したのは、横浜・八景島シーパラダイス近くの野島公園です。海会ではここで毎月1回、海岸清掃とゴミの調査をしています。清掃は、ゴミを集めて分別して重さを図り、データを取り終わるまで2時間の行程でした。
最初の印象は、毎月清掃されているせいか、目立ったゴミがあまりないというものでした。ただ、微細なプラスチック片が気になります。事務局長の坂本さんに聞いたところ、多量に散らばっているマイクロプラスチックまでは拾いきれないとのことでした。
ところどころにロープやヒモが出ているので掘ってみました。すると砂の中から、壊れかけたボトルやビニールロープ、不織布のマスクが出てきました。不織布マスクはポリプロピレンやポリエチレンなどのプラスチックでできていますから、砂に埋まるといつまでも残ってしまいます。
野島公園には、海藻のアオサがたくさん打ち上げられます。これは、東京湾の海水の栄養塩濃度が高いため、アオサが活発に繁殖するためと考えられています。そのアオサは多量に打ち上げられると、腐って匂いがひどいので、これを処理するために、野島公園や隣の海の公園では、重機を入れて処分しています。そのため、砂浜の砂が混ぜられてゴミの一部が砂に埋もれてしまうのかもしれません。
砂浜は目立ったゴミがないといいましたが、5月27日に訪れた時はそうではありませんでした。ゴミが少なかったのは、こうした清掃が6月、7月と行われてきたためと思われます。今年は3月から新型コロナウイルス感染症のため、野島公園は立ち入り禁止となり、2月下旬から6月上旬まで、砂浜は手つかずの状態でした。5月、陸側は金属製のフェンスが貼られ,立ち入り禁止になっていたため,特別な許可をもらい,沖から船で上陸しました。
打ち上げられたと考えられるペットボトル、ブイやボールなどのゴミが散乱。また、流れ着いたものか飛んできたのか、砂に埋もれたビニール袋やレジ袋も多数ありました。
暑い中、ゴミを拾うのもそうですが、こうした地道な活動を毎月続けるのは大変です。冬は寒風の中行われているのでしょう。そうしたことを考えると、ゴミをきちんと捨てるだけでなく、出すゴミを少しでも減らしたいですね。ゴミがどこへ行くのかを考える想像力が大切です。
次は9月19日(土)が予定されています。次回はICC (International Coastal Cleanup/国際海岸クリーンアップ)を推進する一般社団法人 JEAN (Japan Environmental Action Network) の実施する秋の国際海岸クリーンアップと連携した活動になります。興味のある方は海会にお問い合わせください。
(文責:海洋プラスチック研究事務局 野村英明)