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Research研究内容
ACT I. 海洋プラスチックごみ問題に対する科学的知見充実
テーマ1. 海洋マイクロプラスチックに関わる実態把握
1-3.日本周辺海域70年間の海洋プラスチックごみ時系列変化:海洋プラスチックごみの歴史的変遷を明らかにする
日本周辺海域70年間の海洋プラスチックごみ時系列変化:海洋プラスチックごみの歴史的変遷を明らかにする
国立研究開発法人水産研究教育機構塩釜拠点に保管されていた1949年~2016年の北太平洋移行域(東北地方東方沖)で実施された表層の稚魚分布調査の試料の提供を受け,混入しているプラスチックごみの長期変動を調査しました(図1-3-1)。プラスチックごみは,最初は1953年8月に確認され,1980年代までに10年ごとに約10倍ずつ増え続けました(図1-3-2)。マイクロプラスチック(MP)と呼ばれる5mm以下のプラスチックは1950年代は全体の半分程度でしたが,2010年代には9割以上を占めていました。
こうした調査と並行しておこなった調査や実験から,ゼラチン質の動物プランクトンで,サルパ類の胃内容物を調べることで現場のMP濃度を推定することに利用できるかもしれないという発見がありました。また,動物プランクトンがMPを食べた時にどうなるか観察したところ,合成繊維糸の切れ端のような繊維状MPをカイアシ類が摂食すると致死的な影響をもたらす可能性があることがわかってきました。
研究内容
ACTⅠ. 海洋プラスチックごみの科学的知見の充実
テーマ1. 海洋マイクロプラスチックの実態および挙動の把握
- 1-1. 海面から海底泥まで海洋空間でのマイクロプラスチックの動きを追跡・調査する
- 1-2. マイクロプラスチックの動きを現場データと数値実験モデルによって明らかにする
- 1-3. 日本周辺海域70年間の海洋プラスチックごみ時系列変化:海洋プラスチックごみの歴史的変遷を明らかにする
テーマ 2. 海洋マイクロプラスチックの生体影響評価
- 2-1. 陸域から海域へのマイクロプラスチックの流出過程とMPに起因する化学的物理的生体影響
- 2-2. 食物連鎖の中でのプラスチック関連物質の挙動,遺伝子応答
- 2-3. プラスチックの細胞組織への導入機構と人体影響評価
テーマ 3. プラスチックごみ削減方策に関する総合的研究
テーマ 4. 第1フェーズまでの成果
ACTⅡ. 研究プラットフォームの構築および情報発信